今と昔のパチンコ店で働く環境は激変した
私がパチンコ店で働いていたのは30年前の1990年から2000年の10年間。現在パチンコ店に出向くと私が在籍していた頃とは明らかに違う。店の清潔さ、店員の接客、年齢層すべてが違う。
店内を見回してみて、客層までもが当時と違っていた。では30年前と現在のパチンコ屋どちらが良かったのか?
パチンコ店内がキレイすぎる!
現在のパチンコ店は床にパチンコ玉一つ、ゴミひとつ落ちていない。トイレに行くと最新のウォッシュレットが完備され、清潔そのものだ。強力な空気清浄機が設置され店内の空気はキレイだ。
今は禁煙になっているので空気がキレイなのは当たり前だが、禁煙になる前でもかなりきれいだった。
30年前は床は板張りでたばこの焦げ跡だらけ、トイレは負けた客が嫌がらせで小便やゴミをまき散らし店内は霧が出たのかというくらいに煙たかった。
店内の床にはパチンコ玉やコインが散乱しており、それを拾ってたばこなどに交換する人もたくさんいた。
店員の接客がマニュアル通りで人間味がない
現在のパチンコ店員は若くて清潔感があり、客が来店すると深々と頭を下げ作り笑いで対応する。全員同じ笑顔で。30年前のパチンコ店員は、見た目はチンピラかヤクザ者で客とすれ違っても挨拶ひとつしない。
くわえたばこでふてぶてしく睨みを聞かせながら巡回するのみ。
しかし、常連さんには愛想がよく作り笑いなどしないのでなんとなく信頼できた。人間性はわからないが。そして年齢層は高めで30代以上の人たちが多くいた。
全員が訳あり人間なのでお互いの事は深く詮索しないという暗黙のルールが存在した。しかし、お互いの気持ちがわかるのか助け合い絆が強かった。
当時のパチンコ店は訳ありの人たちの唯一の居場所だった
現在パチンコ店は大手チェーンがほとんどで、働くには大卒などの資格が必要である。入社すると幹部になるためのカリキュラム通りに仕事をこなし、主任、店長と出世していく。
もはや普通のサラリーマンと変わりないのである。変わり者やはみ出し者は事前淘汰されるものになっている。
30年前がよかったとは言えないが、人間味があったことは確かだといえる。自分のせいとはいえ、社会からはみ出してしまった者が唯一生きていける場所だったのである。社会を正しく、きれいにしていくのは間違いない。しかし、いつの時代も一般社会には適応できない人がいる。そ
の人たちはこれからどうすればいいのか?昨今そのような人を受け入れる職場がなくなってきている事が悲しい。