パチンコ店には社員旅行があった
私の働いていたパチンコ店は家族経営で全7店舗の小さい会社。ですので部長などの経営者と距離が近いので家族のように親密な関係だ。
パチンコ店の社員はワケありで働いている人も多く、そういう人たちは周りに知り合いもいない。ですのでせめて社員同士で親睦を深めるために年に2回、定休日を利用して『社員旅行』というイベントが開催される。
社員旅行は基本強制参加
社員旅行は定休日を利用して行われる。店舗によって定休日は違えど週に1回だけ。日帰りか1泊2日の旅行になる。私は人付き合いが苦手なので強制参加と言われても用事があると断り続けていた。
「たまには参加しろ!」と部長から言われ、しぶしぶ夏の社員旅行に参加した。
夏の社員旅行は海水浴
日帰りの夏の社員旅行。たった1日だけ参加すればいい。あさ7時に会社が用意したバスに乗り込み着いた場所はとあるマリーナ。
そこで大型クルーザーに乗り込んだ。
このクルーザーはオーナー一族の所有している物。目的地まで1時間足らずですがその時間が苦痛だった。なぜなら
部長の自慢話が延々と続いたからだ。
我々は「スゴイですね!」というしかなかった。そしてやっと目的地の海岸に到着した。
自由時間は全くなかった
着くくとすぐに部長は我々にジェットスキーを準備させた。そして次にバナナボートを準備。ジェットスキーには部長のお気に入りの女子店員を乗せてご満悦。
男性社員はバナナボートで引っ張りまわされた。
何度も何度も落とされてまったく楽しくなかった。落ちないように必死にバナナボートの持ち手を握りしめていたせいで「手の皮はズル剥け」になった。この部長の遊びは夕方まで続いた。正直、泳いで帰りたいくらいだった。
やっと帰れると思ったら…
バナナボートの罰ゲームがやっと終わり、マリーナに到着した。みんなクタクタで早く帰りたいと思っていると部長から驚くべき言葉が…
よし!今からみんなでクルーザーの掃除をするぞ!
やっと帰れると思っていたのに最後にまだ仕事があった事に驚いた。船を使ったのは事実だし、仕方なしに甲板掃除を始めた。1時間程度で終わりやっと解放された。みんなくたびれ果てていた。
次の日の早番の社員は仕事にならなかったのは言うまでもない。